【ヴェルサーチ】
アンダーカバー(UNDERCOVER)の2020年秋冬ウィメンズコレクションは、同シーズンのメンズコレクションのイメージソースにもなった黒澤明の傑作とも言われる『蜘蛛巣城』がインスピレーションとなったウィメンズコレクションでは、主人公鷲津武時に寄り添い、彼を翻弄した妻浅茅を表現している
主人公武時を翻弄し続けた妻浅茅とは
『蜘蛛巣城』は、合戦で手柄をあげた主人公武時が、森で出会った老婆の予言を発端に欲望と狂気に溺れていく物語武時が精神崩壊したその裏には、妻である浅茅の存在があった浅茅は、その中で夫である武時の野望の裏で、自身の野望も満たそうと企み、彼を翻弄していくヴェルサーチ コピー
映画の世界を再現する“和”のディテール
物語の舞台は戦国時代その世界観を顕著に表すのは和服のディテールで、それは、肩衣のようなフリルの装飾、着物のような重なりのガウンコート、袖丈が長く振りのあるアウター、袴のようなシルエットのワイドパンツといった具合に表現されているヴェルサーチ サングラス コピーコートやワンピースには、帯のような腰ひもが取り付けられ、バックスタイルには“結び”が存在する
浅茅といえば、怜悧で美しい妻である一方、どこまでも不気味であり、それが『蜘蛛巣城』をより印象深い作品にした要因でもある今回のコレクションでは、アンダーカバーの真骨頂であるグラフィックの掛け合いによって、そんな彼女の魅力が引き出されている
特にゴシック的なエッセンスが強く、着物のようなシルエットのガウンは、ダブルフェイスのストライプ柄オーバーサイズのムートンジャケットは、ダークなレースプリントをあしらった
シルエットも同じく中世ヨーロッパを想わせ、特に象徴的なのが取り外し式の袖だリボンを結び取り付ける片袖は、パフスリーブなど大胆なシルエットチェック柄の中綿コートはバックロングの余韻たっぷりで、まるでトレーンを引くドレスのような雰囲気を纏うこれらはきっと、『蜘蛛巣城』の原作となったシェイクスピアの戯曲『マクベス』からの着想でもあるのだろう
パニエとチュールで膨らんだドレスルックは、裾にかけては大胆なグラフィックを纏いながらも、トップにはフェザーを無数にあしらうことで、まるで不穏な霧に包まれる風景すら浮かびあがらせた